10月20日(土)東京大学駒場キャンパスで開催したイベントの報告です。
知的障害者の自立生活声明文プロジェクトは「現行の『障害福祉サービス』を活用することで地域の中で自立した生活を構築することが可能になってきている状況の中で、障害者支援に関わる人たちが『最初に提案される選択肢』として地域での自立生活を意識してあげていく必要がある」と考え、主に支援者を対象に、まずは知ってもらうための啓発イベントを行ってきました。
今回は一歩踏み込んで導入編と銘打ち、より具体的な実践のための学習会として、2部構成で行い、後半の2部では実際にかかわっている人やこれから始めようとしている人たちを対象に人数も絞り込んでグループワークを行うという形を取りました。
1部では実際に自立生活への取り組みをされているNPO法人風雷社中の中村和利さんから声明文についての説明があり、そのあとの講演では「知的障害のある人の自立生活の実際と展望-身体/知的の区別はもう古い!?」というテーマで日本自立生活センターの渡辺琢さんから京都市における24時間介護保障の実践について報告を受けました。渡辺さんは仲間とともに「かりん燈~万人の所得保障を目指す介助者の会」を結成するなど支援者の側の課題についても取り組まれていて、講演の中でもご自身の経験の中から感じてこられた基本的信頼の損傷や外傷の伝染性の話は支援に携わるたくさんの方たちにも是非聞いてほしいと思いました。
休憩後に私から、はちくりうすが今年度作成した知的障害者の自立生活スタートアップガイドの紹介と、住まい探しから自立生活開始までのプロセスを様々な関係や行政をも巻き込みながら行ってきた実例をお話しました。
2部では二つのグループに分かれて、それぞれが今抱えている課題の共有や、それを具体的に解決していくためのヒントや取り組みについて意見を出し合いました。これまでのイベントでもいい話をきいたなというだけでなく感想をアウトプットしてシェアできるような構成を意識してきましたが、より身近で具体的なこととして取り組まれている方々のご意見はとても心強く感じることができました。
当日会場にいらっしゃられた方は帰宅される頃に夕立にあい大変だったことだと思います。このイベントに関わり知っていただいた方々にあらためて感謝したいと思います。
次回イベントは2月くらいに神奈川あたりでという案も上がっていますが詳細が分かり次第、ファイスブックや声明文HP等で紹介したいと思います
(櫻原)