「ヒビノクラシの自立生活支援 制度で支え制度の外で遊ぶ」
偶数月開催の知的障害のある人の自立生活を考える会(以下考える会)のONLINEサロンも今回で8回目。今回は私がぜひ話を聞きたいとお願いして「ヒビノクラシ舎」の児玉雄大さんと市川彩さんにご登壇いただきました。元々福祉とはまったく違った分野で活躍されていた児玉さんが障害者支援に関わることになったルーツはインディーズカルチャーだった?!というイントロから「制度による支援」に対する両義的な思いを語られ、それは対人関係に著しく困難さを抱えるAさんと、性自認が違っている知的障害のあるBさんとの出会いがきっかけで制度による支援の限界を感じ、現行制度の〈改良〉と自由な活動〈オルタナティブ〉の相補的な取り組みの実験場として「富士見台カフェ」を作られたというものでした。
児玉さんのお話は哲学的な部分もあり詳細にお伝えできませんが、「主権」を前提としない支援関係・人間関係や、主格二元論の主体とは異なる新たな主体(集合的協働的主体?)を模索されていくという想いは、当事者との関わりがともに学び育つという活動から始まった私にはとても響くものでした。
市川さんはご自身の弟さんが重度心身障害の当事者で小さいころから身近な存在として育たれ、性的マイノリティーの友人や様々な人と出会う中で、実はご自身もヤングケアラーとしての部分もあり、自分探しの旅のような経験をされる中で児玉さんと出会い、本当に救われたというお話が印象的でした。お二人の人との関わりに対する想い、そのために自己と向き合うことの大切さをあらためて感じられて、とてもよい会でした。
コロナの閉塞感をくぐる中で、人はもっと語り合う場を持たなければいけないと痛感します。ぜひ考える会のONLINEサロンやFacebookグループにご参加いただき、たくさんの方と知り合い、つながり、語り合いたい!ぜひみなさん行動しましょう!